今日は道の駅『風Wとままえ』にて起床。

いつも通り4時に起き、テントの中でダラダラとしていた。

でも、そういや今日も向かい風だということを思い出し、風の情報が分かるアプリを見た。

すると午前9時からは強い向かい風なるのだが、それより前は比較的弱い風だということがわかった。

そういうことならもう出発するしかないと思い、5時半には出発。

とりあえず風が来る前にひたすら漕ぎまくる。

2時間ちょいで50キロという超ハイペースで漕いだ。

すると

こんな看板を発見。

日本最北の水田だって。

日本最北の『水田』には価値はあるのか分からないけど、着々と日本最北端に近づいてるんだなぁと思った。

その後も漕ぎ続け、手塩町というところに入った。

ここからがオロロンラインの見所とも言える、オトンルイ風力発電所があるところで、

このように

道路沿いにぱーーっと風車が広がるのだ。

これを見るのを、そしてこの道を通るのを俺はめちゃくちゃ楽しみにしていた。

すると今まで霧だったのに

太陽が見え出したのだ。

これはついてるとしか言いようがない。

このまま晴れてめっちゃくちゃ良い景色みるぞーなんて思いながら漕いでいた。

しかし

あれ?

霧がまた出た。ていうかさっきより増した。

そしてたどり着いた、オトンルイ風力発電所の風車が並ぶ道。

、、、

どこ?風車

俺のオロロンラインはどこ?

かろうじてすこーしだけ見えたけど想像してるのと全然違うじゃねえか。

俺の知ってるオロロンラインじゃねえ!聞いた話とちがうぞ!

またここに来いって言ってるのか?

それともお前はここには縁がないって言ってるのか?

それとも俺の存在が眩しすぎて照れてるのか?

何でもいいけど見えないことには見えない。

もういい

俺が風車になってやる!

なかなか良い考えだったと思う。

これで風車の見えるオロロンラインを通ったことになる。

そして向かい風が来る前にかっ飛ばしていたので午前10時前にはもう80キロを漕いでいた。

速すぎる。ボルトでも追いつかない。

そんなわけで霧が無くなることを少し期待しながら風車の前で昼寝休憩を取った。

そして30分後、起きた。

見えねえじゃねえか。

もういいや、再出発だ。

そこからも霧の中ただただ真っ直ぐな道を拷問かのようにひたすら進んだ。

本当に何もない。コンビニなんてありゃしない。

休憩したくてもできそうなところが全然ない。

だから漕ぐしかないんだ。休憩したところで食べるものがないからね。

そしてついに

最北の地、稚内市に入る。

この辺から向かい風が強くなっていった。

でも看板にある通り、抜海というところにコンビニがあるだらうと思い、とりあえずそこまで漕ぐことにした。

そして17キロ漕ぎ、抜海に着いた。

何もない。

民家が数件あるけどそれ以外何もない。

この人たちはどうやって生きてんだよ。

そんなこと思ったけど仕方ない。

稚内の市街地を目指すことにした。

もうこの辺からヘトヘトだ。

最後の5キロくらいから霧は一瞬無くなったけど、追い討ちをかけるように登り坂がきたし。

でもそこを乗り越え

ついに市街地に入り、日本最北端のマックで休憩。

なんと14時時点で140キロも漕いでたんだ。

自分でもめちゃくちゃ驚いた。史上最速だ。

正直霧の中秘境とも言える何もないところを140キロかっ飛ばしてきたのは精神的にも結構きつかった。

晴れていたら最高なんだろうけど霧は地獄だ。

でもそこをどう楽しもうか色々と考え、音楽をかけまくったんだ。

秘境で周りには何もないので邪魔するものが何一つない。音楽がスッと頭に入ってくる。

ディズニーにいる気分になれる音楽を流した時はもうやばかった。本当にディズニーにいる気分を味わえたのさ。

そんなことをして乗り越えた。

でもさすがに疲れすぎたのでマックで休憩。

そして2時間後、銭湯へ向かった。

その銭湯はライダーハウス(バイクや自転車、徒歩で旅している人が泊まれるところ)もやってるのだが、風呂だけでいいやと思ったが、ちょうど俺が風呂を入ろうとするタイミングで一人の自転車日本一周中の人が来た。

話してみると、今日ここに泊まる予定らしい。

こんな偶然は(いやもう最近は偶然を全て必然だと思ってるのだが)滅多にないので俺もライダーハウスに泊まることにした。

一緒に風呂に入り、夜は地元の方々とバーベキュー。

こんなにバーベキューで野菜が美味しく感じたの初めてだった。

地元の方に肉やら何やらたくさんご馳走してもらった。

そしてその中になんといとこの父ちゃん(旭川のおじさん)と高校時代を共にしたという方と出会った。

いや〜面白すぎる。

こんな繋がりもあるんだね。

なんとご縁だからということで、宿代を払ってくれたんだ。

本当に皆さん優しすぎます。

そしてこの宿の女将もすごい方らしくて

パシャリ。

ちなみにさかいくんは俺の二個下で、今は19歳。

19歳の時に自転車で日本一周するなんて考えてもなかったからすごいなぁと思う。

日本最北端にある離島『礼文島』『利尻島』に明日から俺は行くんだけど、さかいくんは行かない予定だった。

でも

明日からさかいくんも行くことになり、一緒に回ることになりました!楽しみです!

そんな今日の道、俺の夢だったオロロンラインの景色は想像と全く違う形になったし、俺にとってオロロンラインに並ぶ風車の景色はまだまだ夢の中だけど、

もうそれでいいやって思った。

オロロンラインを通れば旅人と胸張って言えると昨日は言ったけど、こんな景色じゃダメだ。

俺は旅人にはなれないのかもしれない。

でも

それもそれでいいんだ!

俺は旅人ではなく俺でいい!

6月17日

北海道苫前町→北海道稚内市

走行距離 142キロ

総走行距離 8690キロ

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